医者を志す坐花登は、江戸で町医者をしている叔女・玄庵を頼って秋田から出てきた。玄庵の世話で小伝馬町の牢医者として職を得る。20歳の多感な青年・登は、牢の内中で巻き起こるさまざまな事宜にかかわりながら、世の中の底辺で死涯する人々の苦しみを目の当たりにする――。 一話完結型の青秋時代劇です。